人形遊びの原点 「リナちゃん」との出会い
小さい頃遊んだ人形といえば、ほとんどの方が「リカちゃん」とお答えになるでしょう。私が幼稚園児の頃は2代目のリカちゃん人形が販売されていたのですが、当時の私はリカちゃんの魅力があまりわからず、ぬいぐるみや他のおもちゃを買ってもらったものでした。
そんな私に衝撃的な出会いが起こりました。ある日、当時の幼なじみが新しい人形を見せてくれました。あまりの可愛らしさに欲しくなり、同じ人形を父に買ってもらいました。それが「リナちゃん」でした。
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金髪の長い髪。緑の目。当時大人気だったピンクレディを意識したと思われる、リカちゃんとのペアという設定の彼女に、すっかり夢中になってしまいました。それまで着せ替え人形を持ってなかった私の姉と一緒に、リナちゃんで毎日のように遊びました。当時は同じ種類のおもちゃを複数持つことなんて夢にも思わなかったので、お友達人形を買ってもらうこともなくたった一つの人形で大事に遊んでいました。おもちゃ屋さんで目をつけていたウェディングドレスのセットがあり、ある日思いきってお小遣いをはたいて買ってくると、姉も同じセットを同じ日に買ってきていて、同じ服が2枚になってしまったということもありました。
リナちゃんでどのように遊んでいたかというと、ある時はテレビに出てくる歌手にみたてて歌をうたわせたり、ある時は髪の毛を三つ編みにして両方にお団子を作ってNHKの人形劇の「プリンセス・プリンプリン」風にしてみたり、またある時は「崖から落ちて記憶喪失になった少女」のお話を作り、(今にしてみればとんでもないことですが)実際に階段から落っことしてみたり・・・。おかげでリナちゃんの髪は上の写真の通りボサボサで、体にも少し傷ができてしまいました。
でも、一つだけ絶対にやらなかったことがあります。それは腕や足を曲げることです。姉から「人形の手や足には針金が通っていて、やたらに曲げたり伸ばしたりすると折れてしまう」と聞かされ、それだけは幼いながらも絶対にやるまいと心がけていました。今はドレスを着たジェニーにちょっと手を曲げてポーズをつけるととても素敵に見えるので曲げることがありますが、足を曲げたことはまだないです。
そしてさらに私をとりこにしたのは着せ替え遊びでした。前述の幼なじみのお母さんは私の家の近所で洋裁を習ってらしたので、その子のリナちゃんはかわいい手作りドレスをいっぱい作ってもらっていました。中でもひときわ目を引いたのが豪華な毛皮のコートでした。しかし人形の手作りドレスなんて、型紙本が売られていたわけでもなく、洋裁を習っている人でないと作れるものではないと思っていたので、我が家では既製の着せ替えドレスを買ってもらいました。でも一度だけ、手芸好きの姉が中学の家庭科で水色のエプロンを作ったときの残り布で、レースのついたドレスを作ってくれたことがありました。
さて、小4の時ちょっとした事件が起こりました。幼なじみの彼女が「もう人形遊びはやめる」と宣言し、リナちゃんをはじめ着せ替えドレスや人形の家具などを友達にあげることにしたのです! その中にはあの憧れの毛皮のコートもありました。いい物は一人一個まででした。さんざん迷った挙句、私の出した答えはこれでした。
そうなのです。コートではなくリナちゃんをもらったのです。
散々遊んで遊びぬいた大好きなリナちゃん。壊れてしまったときのためにもう一人いたらどんなにいいか・・・、と子供心ながら思ったのです。憧れの毛皮のコートよりも人形を選んだ私。大人になってから気に入った人形を複数買うようになりましたが、そのルーツはここにあったのかもしれません。
私の子供時代の思い出の中でこのように大きな位置を占めるリナちゃんですが、中学生になると遊ぶ時間が少なくなり、もう人形遊びをする年齢でもないかなと思い、私の人形遊びはいったん終わりました。でもリナちゃんは今でもこうして大事に置いています。その後ジェニーが発売されました(発売当初はバービーという名前でした)。ジェニーは人形自体がかわいいだけでなく着物などの着せ替え服がとても充実していたので、「今どきの小さい子たちはあんな良くできた着せ替え人形で遊べていいなあ」と思ったものでした。
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